様々な発酵食があります。
1・ヨーグルト
ヨーグルトは、古くから世界各地で食べられている発酵食品。
長寿村として知られている土地では、
ヨーグルトなどの発酵乳を常食しているところが多いといわれます。
ヨーグルトの健康効果でもっとも有名なのが、「おなかの調子を整える」働きです。
乳酸菌が乳糖やブドウ糖を分解し、酸をつくります。
この酸が腸を刺激して蠕動運動を活発にし、便通を促します。
さらに腸内を弱酸性にするため、腐敗菌や食中毒菌といった
“悪玉菌”の繁殖が抑えられて腸内環境が良好になり、
結果的に免疫力が向上します。
体にとって有益で、毎日食べたいヨーグルト。
そのままでもおいしく食べられますが、肉や魚をやわらかくしたり、
魚のくさみを消したり、素材のうまみを引き出すなどの働きもあります。
ふだんの料理にも賢く取り入れて、ヨーグルトの持つ力を生かしましょう。
2・甘酒
甘酒には、酒粕を溶いてつくるタイプもありますが、
ここでつくるのは米麹でつくる甘酒。
アルコール度数を含まず、とても自然でサラリとした甘みがあります。
飲み物として楽しむほかに、砂糖やみりんに代わる調味料として
活用することができます。
麹の持つ発酵パワーは、甘酒になっても健在です。
たんぱく質やでんぷんを分解する酵素の働きによって、食材をやわらかく、
ひとさじ加えるだけでも、うまみや甘みをぐっと引き出します。
甘酒自身の栄養価も高く、ビタミンB1、B2、B6、ナイアシン、
パントテン酸などのビタミンB群やオリゴ糖、システインやアルギニンなどの
必須アミノ酸、ブドウ糖も豊富。「飲む点滴」、「飲む美容液」といわれるほどです。
塩麹に比べれば日持ちしませんが、できあがったらすぐに冷凍すれば、
約3か月保存できます。こうじから作る甘酒はアルコール度数0%です。
3・塩こうじ
素材をやわらかくし、うまみ成分を増やしてくれる塩味の発酵調味料・塩麹。材料は、
麹と塩、水だけ。
これを合わせて発酵させます。 塩麹を使うことで、
肉はやわらかくジューシーに、魚介類はしっとり、プリプリの食感に。
野菜類はうまみ、甘みが引き立ち、歯ざわりがよくなります。
塩気がおだやかで角がなく、発酵による深い味わいと風味があるので、
ほかにいろいろな調味料を使わなくても味が決まり、満足感も得られます。
その結果、塩分や糖分、油脂をひかえることにつながり、
料理がぐっとヘルシーに。
麹の持つ健康パワーも注目されています。老化の原因・活性酸素を押さえる
抗酸化作用をはじめ、腸内環境の改善、疲労回復を促すほか、
高血圧や肥満の防止、生活習慣病の予防にも役立つことがわかっています。