みそは、日本が誇る伝統的な発酵調味料のひとつ。
みそ汁は、日本人にとってのソウルフードといえ、
発酵による深い味わいや豊かなうまみ、
大豆由来の健康成分をあますことなく取り入れることができます。
さらに、みそは食材の下ごしらえに使うと抜群のパワーを発揮します。
「西京漬け」は、その代表。
西京みそとみりん、酒を合わせたみそ床に食材を漬けると、
肉はやわらか、魚はふっくら。低塩甘口、まろやかな西京みその風味が楽しめます。
みそに含まれるたんぱく質分解酵素が、肉や魚の筋組織を分断してやわらかく。
たんぱく質は、一部が分解されてアミノ酸に変化するため、うまみもアップします。
醸壺でつくった西京みそは、西京漬けをはじめとする料理にも、
みそ汁にも活用できます。
冬はこっくりとした白みそ仕立てのみそ汁に、
夏は赤みそを加えて合わせみそにしても、おいしくいただけます。
他にもこんな発酵食があります
・キムチ ・イカの塩辛 ・ピクルス ・サワークラウト ・メンマ ・ナンプラー
・かつお節 ・アンチョビ ・サラミ、ペパロ二 ・チーズ ・発酵バター
・サワークリーム ・ナタデココ ・ウーロン茶、紅茶 ・日本酒 ・ワイン
・ビール ・マッコリ ・黒酢 など
古代中国では、さまざまな食材を塩漬けにして保存する過程で
食材の発酵が経験的に習得され、それらは醤(ひしお)と呼ばれた。
魚醤・醤油・味噌・漬物などの原形である醤についての最古の文献は、
紀元前11世紀頃の周王朝初期の記録書『周礼』です。
日本では縄文時代末期には醤の利用が始まっていたようで、
本格的に作られるようになったのは中国や朝鮮半島から製法が伝えられたのは
大和朝廷の頃でした。
穀物加工品
1・納豆(日本):大豆を納豆菌(枯草菌)で発酵
2・醤油(日本・中国):大豆を麹菌、酵母で発酵
3・味噌(日本):大豆を麹菌、酵母、乳酸菌で発酵
4・蘇鉄味噌(日本):ソテツの実のデンプンに含まれる
サイカシンを微生物により無毒化し、大豆を麹菌などで発酵
5・みき(日本の奄美)米、砂糖を乳酸菌で発酵
6・豆板醤(中国):ソラマメと唐辛子を麹菌などで発酵
7・テンペ(インドネシア):大豆をテンペ菌(クモノスカビ)で発酵
8・腐乳(中国、台湾など):大豆から作る豆腐にケカビ類
またはクモノスカビ類を付け、塩水に漬けて発酵させたもの
9・豆腐餻(沖縄):大豆から作る豆腐を泡盛に漬け、紅麹菌で発酵させたもの
10・臭豆腐(中国、台湾など):大豆から作る豆腐を植物と石灰の
発酵液に漬けて風味を付けたもの
11・パン(生地)(中東・ヨーロッパ):小麦をパン酵母で発酵。
ソーダブレッドのように発酵を伴わない物もある。
13・くずもち(関東風)(日本):小麦を乳酸菌で発酵
14・味噌松風の一部製品(日本):小麦を味噌に含まれる麹菌で発酵。
発酵を伴わない物もある。
15・酒饅頭(日本):小麦を麹菌で発酵。