んぱく質や脂質をエサに増える悪玉菌は、
加齢による免疫機能の低下や私たちが毎日食べるものの影響を受けて増え続けます。
1・肉を中心としたタンパク質や脂質の多い欧米型の食生活を続けていると、
体に吸収されなかったタンパク質が悪玉菌によって有害物質に変えられてしまいます。
2・ストレスも腸内環境にとってはよくありません。
ストレスが多い生活を送っていると、腸の働きをコントロールしている
自律神経に影響が及び、悪玉菌が増加します。
普段から十分な休息を取り、適度な運動をして副交感神経を優勢にすることが
腸活につながります。
3・抗生物質は、病原菌だけでなく、他の害のない菌まで排除することがあります。
その結果、腸内の善玉菌が減って腸内環境が乱れることに。
抗生物質を使う場合には、合わせて善玉菌を摂ることや『整腸剤』が大切です。
4・赤ちゃんの『腸内フローラ』はビフィズス菌などの善玉菌がいっぱい。
成長するにつれて腸内は変化し、善玉菌と悪玉菌のバランスのとれた
『腸内フローラ』になります。
しかし、老年期に入るとビフィズス菌が減り、
ウェルシュ菌などの悪玉菌が急激に増加。
中にはビフィズス菌が1%しかないというケースもあります。
このように腸内環境の変化は、老化や生活習慣病と
関係していると考えられているのです。
5・人工甘味料
人工甘味料の一部は、腸内細菌同士の
コミュニケーション・システムを著しく阻害することが問題となっています。
特に長期的な摂取により、健康上の大きな問題となるおそれを指摘されています。
人工甘味料は、多くの食品や飲料製造において砂糖の代替品になっていますので
問題は深刻です。
ネゲブベングリオン大学のクシュマロ教授らの研究グループが、
米国食品医薬品局(FDA)の承認する6つの人工甘味料を調べたところ、
細菌間のコミュニケーションを妨げることを発見したといいます。
これらはいずれも殺菌作用はないものの、
6つのうち3つはコミュニケーションを著しく阻害したというのです。
研究者らはそれが消化器疾患と不快感につながる可能性があるとの説を立てています。
主任研究者のゴルバーグ博士は
「細菌がクオラム・センシング(と呼ばれる分子システム)を使用して
相互に通信するという事実は、私たちの理解に革命をもたらし、
より明確な答えを提供することを可能にします。
人工甘味料はそのコミュニケーションを混乱させるのです。
これは、人工甘味料が長期的には問題になる可能性があることを示しています」
としています。検証した6つの人工甘味料
(アスパルテーム、サッカリン、スクラロース、アセスルファムカリウム(Ace-K)、
アドバンテーム、およびネオテーム)のうち、
細菌のコミュニケーションを著しく阻害することがわかったというのです。