日々私たちが積極的に買い求める「安い商品」は、
弱い立場にある生産者の犠牲の上に成り立っていることや、
地球環境を蔑ろにしていることがあります。
このように私たちの社会は、よく見ると、
児童労働の問題以外にも、大気汚染、熱帯雨林の過剰伐採、
温暖化、強制労働などの多くの問題を抱えています。
こうした問題の解決につながるのがエシカル消費です。
私たち消費者が「より安い」ではなく「より良い」商品を選ぶ
エシカル消費をすることで、企業は商品やサービスの内容を見直すことになります。
ただし、安いものを選ぶのがダメという訳ではありません。
自分が欲しいと感じる商品を買うという消費者の権利を前提に、
これからは商品選びにエシカルな視点も取り入れればいいのです。
幸いな事に消費のカギを握っているのは、私たちのような一般市民です。
問題を知り、消費の視点を変えるだけで、
誰でも日々の”消費”からこのような問題の解決に協力できるのです。
明日から全てをエシカル消費に変えるということは不可能ですが、
自分が関心を持っている分野や1つでも
日々消費するものを見直す事からはじめられます。
代表的なものをご紹介します。
1.人に優しいフェアトレード商品を選ぶ
フェアトレード商品は「適正な値付け」の上に取引された商品です。
生産者への適正な価格の支払いや生産者の労働環境を守る等の
基準をクリアした製品に付けられるフェアトレードマークの付いた
商品を買うことは、発展途上国の生産地の方が適切な収入を得ることに繋がります。
2.自然に優しいオーガニック製品を選ぶ
作成の過程で化学肥料や農薬を使っていないのが、オーガニック商品です。
農地へのダメージや、生産者の健康被害も防ぐことができるためこれも
エシカル消費です。
3.環境にやさしいエコバックを持つ
海に流れ込んだプラスチックを海の生物が誤って摂取し、
死んでしまうなど深刻な問題になっています。
また日本近海はマイクロプラスチックのホットスポットとなっており、
人体や生態系への影響も心配されています。
エコバックを持つ事でレジ袋の使用が減り、海のゴミを減らす事につながります。
とても単純な行動ですが、エコバックが当たり前になれば、
確実にレジ袋によるプラスチックごみは削減されます。