欧米やアジアの伝統的な植物療法で古くから動悸、息切れ、
心臓の痛みなど心臓をとりまくさまざまな症状に用いられてきました。
現在の植物療法においてもホーソンは
老化による心臓の機能の低下やそれに伴う睡眠障害などに幅広く用いられています。
科学的な研究によればホーソンのこうした作用は心臓のポンプの働きを強化し、
心臓に出入りする血流量を増加させたり血管そのものを健やかに保つことによります。
ホーソンは代表的なフラボノイドハーブで、
有効成分としてはフラボノイド配糖体のヒペロシドやビテキシン、
それにオリゴメリックプロアントシアニジン(OPC)や
カテキン類が報告されています。
ホーソンは心不全に対するジギタリス(Digitalis lanata)のような
速効性は期待できませんが、
安全性が高く長期にわたっておだやかに作用するため
心臓血管系の疾患に対する緩和な植物性治療薬として
確固とした地位を築いています。
ゆえにホーソンは、すぐれた強心作用を持つ
「心臓のためのハーブ」として認知されています。
また、冠状動脈を拡張して血行を促進し、酸素摂取量を改善します。
高血圧や低血圧などの血圧を調整する効果もあり、
心臓への負担を軽減してくれます。
このハーブは、動悸・息切れや不整脈、心臓の痛みなど、
心臓の様々な症状に用いられます。
その他にも、ホーソンには利尿作用があり、体内の余分な水分や塩分を排出して、
むくみを解消してくれます。消化不良にも効果があると言われ、
消化をサポートしてくれます。
注意事項
子供への使用は避けてください。
◎ホーソンの起源・由来
地中海沿岸や北アメリカなど北半球に多く自生しています。
ホーソンは古くから神聖なハーブとみなされ、
宗教上の儀式にも用いられていました。
キリストのイバラの冠はホーソンの枝で作られていたという逸話もあり、
古代ローマではホーソンの冠には魔力があると信じられていました。
また古代ギリシャでは、子孫繁栄のシンボルとして、
婚礼の際などに用いられていたといいます。
ホーソンは希望と幸せの象徴でした。
◎花言葉は「希望、一度きりの恋」です。
ホーソンは5月頃に白い花を咲かせ、秋には明るい赤紫色の実をつけます。
この果実(ホーソンベリー)は、乾燥させてティーに使用されます。
他のハーブとのブレンドがおすすめです。
◎使用部位
葉、花、果実
◎用途
ティーなど