ショートニングはマーガリンから水分と添加物を除いた油脂で無味無臭です。
パンや菓子に使用すると「さっくり」焼き上がり、
揚げ物では衣が「パリッ」と仕上がります。
ゆえにお菓子製造では、好んで使用されています。
しかも、私たちに分かりにくい形で多くの食べ物に使用されており注意が必要です。
デンマークでは2003年にトランス脂肪酸を含む油脂の使用禁止を決定しています。
米国では2006年からトランス脂肪酸の含有量について
容器への表記が義務付けられました。
また、ニューヨーク市では
2007年より飲食店でのトランス脂肪酸を含む油脂の使用が禁止されました。
その他、スイス、カナダ、オーストラリア、韓国、ブラジルなど、
多くの国でトランス脂肪の使用禁止又は表示義務化が進んでいます。
しかし、日本では2012年になっても未だに使用禁止もなければ表示義務もありません。
すなわち、店頭に並んだ食品や飲食店で提供される料理に
トランス脂肪酸が含まれている可能性がある訳です。
しかも、表示義務がないと言うことは、
我々にはそれを知る手段がないことを意味します。
では、どうすれば私たちは
トランス脂肪酸の危険性から逃れることができるのでしょうか?
最近、良心的なメーカーはトランス脂肪酸の含有率の少ない
マーガリンの製造に着手し始めています。
また、トランス脂肪酸の含有率も表示するようになってきました。
しかし、すべてのマーガリンがそうではありません。
「トランス脂肪酸ゼロ」、「水素添加油不使用」、「硬化油不使用」の表示のある
しかし、トランス脂肪酸の含有率の高いものや含有率の表示のない
マーガリンは避ける方が無難でしょう。
外食や弁当では天ぷらやフライ類に注意しましょう。
外食産業ではコストと食感を重視します。
すなわち、安くて口当たりがよく大衆が好むものを作ります。
また、テイクアウトに対応するため「サクサク感」が長持ちする必要もあります。
どの業界でもいえることですが、売れないものは作りません。
したがって、常温で固まりやすいシュートニングを使用している場合が多くなります。
しかも、私たちは調理にシュートニングが
使われているかどうかを知る手段をほとんど持っていません。
パン、ケーキ、クッキーやポテトチップス、ポップコーン等には
大量のショートニングが使われていることが多いようです。
しかも、成分表示を見ても加工油脂ではなく
植物油を表示されている場合があり注意が必要です。
ファーストフード店のハンバーガー、フライドポテト、フライドチキン、
ピザ、ドーナツなどにも大量の油が使われています。
いわゆる、ジャンクフードと呼ばれている食べ物です。
これらの調理に使う油にショートニングがしばしば使われています。
また、私たちが普段使っている植物油やマヨネーズにも注意が必要です。
マーガリンが体に悪いと言うもう一つの理由は、
動脈硬化を促進し、アレルギーの原因にもなります。
摂り過ぎると体に悪いことが分かっています。