1995年から20年間、キリスト教の断食祈祷院の運営をしてきましたが、
運営母体は㈱パトモス社とNPO法人カムカム友の会でした。
その運営は様々な理由で疲労困憊していましたので、
二度と断食施設を運営する気はなかったのです。
ところが2016年の秋でしたが、あるところで「修道院の断食」(創元社)を
精読していましたら、
ここに書いてある断食を日本に普及しなければならないという、
啓示を受けたのです。
そのために断食を小規模でできる施設を探し始めることにしました。
ペンションやログハウスから探しましたが、よい物件はなく、
古民家をリノベーションすることに気付き、ある日、
琵琶湖に来る用事があり、見た瞬間、琵琶湖周辺にしようと決断しました。
そして「琵琶湖と言えばボーリス記念館に行くべきだ」と近江八幡市に行き、
様々な展示物の中で「琵琶湖は日本のガリラヤ湖」とあり、
琵琶湖周辺の古民家探しを開始したのです。
その途上で「修道院の断食」と併せて日本の断食普及の最大の功労者であった
甲田光雄医師の著作を精読していましたら、
玄米菜食を用いた超少食ファスティング方法を発見し、
それを基盤にして「古民家ファスティング藤樹の宿」を
2017年からスタートさせることになりました。
そして何とか3年目で軌道に乗りかけた時にコロナ禍が襲い、
来会者は大幅に減ってしまいましたので、再度、「修道院の断食」(創元社)を
精読して、その内容をこのブログに連載(2020/08/01~22)しました。
その中で発見したのが、「ビールファスティング」と
「チョコレートファスティング」でした。
経済的に助けられました。
このファスティング方法は、
酵素ジュースとは比較にならないほど優れたものだと確信しています。
そして修道院の断食で第3弾を発見しました。
それが焼き菓子とハーブティーを組み合わせたファスティングです。
それは四旬節(注・01)断食で使われていることが分かりました。
そのレシピを探していましたら、聖ヒルデガルトのレシピに出会い、
その生涯を調べていますと6年前に出会った「修道院の断食」を遥かに超える
強烈なインパクトを与えられました。
私はプロテスタントのクリスチャンであり、
今更、カトリック教徒になるわけではありませんが、
修道院の医学、自然学(主にハーブ)を根本的に学び直すと
その凄さが分かってきました。
中でもその頂点に位置するのがヒルデガルトです。
その学びの中で日本の断食施設では足元にも及ばない
深さ、広さ、高さがあることが分かってきました。
次回からカトリックの出版社である聖母文庫(注・02)から出版されています
「現代に響く声・ビンゲンのヒルデガルト-12世紀の預言者修道女」
をベースにヒルデガルトのファスティングと自然学=ハーブと医学に迫っていきます。
四旬節(注・01)
教会で復活祭前に行われる 40日の悔悛の聖節。
その最初の日を「灰の水曜日」という。
その意義は復活前にキリストの受難 passioと死とを信徒が想起し,
信仰の勝利にそなえて自己の罪を悔い大斎を行うことにあり,
『マルコによる福音書』2章 20に従って本来は断食しなければならなかった。
聖母文庫(注・02)
聖母の騎士社:マキシミリアノ・コルベ神父が、
日本の国民にキリストの福音と聖母マリアの愛を伝えるために創刊しました。