コカ・コーラのすべてに入っているカラメル色素について、多くの問題があります。
そのカラメル色素を製造する時に生成される、
4-メチルイミダゾール(以下4-MI)について、
発がん性物質である疑いがあると言われています。
日本ではほとんど野放しの添加物です。
カラメル色素は天然添加物の一種で、食品を褐色に染めるため、
実に数多くの食品に使われています。
コーラ、カップめん、インスタントラーメン、しょうゆ、ソース、めんつゆ、
焼肉のたれ、カレールウ、レトルトカレー、漬け物、佃煮、菓子類、カフェオレ、
ノンアルコールビールなどの加工食品のほか、
スーパーマーケットやコンビニエンスストアで売られている
焼き鳥、焼きそば、弁当、惣菜、惣菜パンなど多種多様に用いられています。
おそらく、ほとんどの人がなんらかの食品を通して、
毎日カラメル色素を摂取していることでしょう。
しかし、そのカラメル色素の一部には、発がん性物質が含まれていて、
気づかないうちに発がん性物質を体内に取り込んでいることになります。
今や日本人の2人に1人ががんを発病しているとされていますが、
カラメル色素がそれと関係している可能性がありますアメリカでは、
カラメル色素の安全性が社会問題になりました。
なぜなら、アメリカ人が大好きなコーラにカラメル色素が使われ、
それに4-メチルイミダゾールが含まれていたからです。
特に環境汚染に厳しい姿勢をとっているカリフォルニア州では、
4-メチルイミダゾールの1日の摂取量を29マイクログラムと定めています。
コーラ1缶(約355ミリリットル)には、
その3倍を超える100マイクログラム以上が含まれていたため、
コーラを販売している米コカ・コーラと米ペプシコは製法を変えることで
4-メチルイミダゾールの含有量を減らしたコーラを新たに発売したという
経緯があります。
日本では、この情報は一部のインターネットニュースで流れただけで、
テレビや新聞などは取り上げませんでした。
そのため大きな問題にはなりませんでしたが、
状況はアメリカと変わらないのです。
つまり、市販のコーラには4-メチルイミダゾールが含まれ、
その量はカリフォルニア州の基準を超えているということです。
日本では、まだカラメル色素の危険性はそれほど知られていないので、
カラメル色素に対する警戒心が弱く、
知らずに4-メチルイミダゾールを
摂取している人がかなり多くいると考えられます。
日本の食品には「カラメル色素」としか表示されず、
カラメルⅢまたはⅣが含まれていても、避けることができない状況です。
厚生労働省はカラメルⅢとⅣの使用を禁止するように働きかけるべきで、
それができないのであれば、各食品メーカーに対して、
どのカラメル色素を使っているのか、きちんと表示させるようにすべきです。
(文=渡辺雄二/科学ジャーナリスト)