糖質ダイエットが最悪のダイエット方法であることは再三、指摘していますが、
玄米の特質は先回(11/8)書きましたように炭水化物であり、
人間の必須栄養素です。
これをダイエットだけに取り入れるのはあまりにもナンセンスなことです。
しかも、ガンの元凶である肉食礼さんは非常識といえましょう。
さて、人間の必須栄養素(注・01)の中で良質の油脂もかなり重要で、
そのリノール酸とは何でしょうか。
植物油に多く含まれ、特にベニバナ油(サフラワー油)やコーン油(52-58%)、
大豆油(52-58%)に多いものです。
ヒトを含めた動物の体内ではリノール酸の不飽和化、炭素鎖の長鎖化が進行し、
アラキドン酸からアラキドン酸カスケードと呼ばれる生体反応を経て
プロスタグランジンなどの生理活性物質の原料となるほか、
細胞膜の膜脂質として多く見られます。
n-6系の必須脂肪酸です。これはヒトを含む哺乳動物において、
食餌からの摂取が不可欠であるためです。n-6系の必須脂肪酸の欠乏により、
髪のパサつきや抜け毛などのほか、創傷の治癒の遅れが見られます。
また、血中コレステロール値や中性脂肪値を一時的に低下させる作用を持つものです。
植物または微生物中で、ω6位に二重結合を作るΔ12-脂肪酸デサチュラーゼ により
ヒトを含めた動物はΔ12-脂肪酸デサチュラーゼを有していないので
自らリノール酸を合成することができません。
リノール (linoleic) はギリシャ語の linon(亜麻)oleic(油)に由来します。
oleic はオレイン酸 (oleic acid) の由来です。
しかしながら、過度の摂取はアレルギーを悪化させます。2013年の研究結果では、
日常で摂取する飽和脂肪酸の一部(15%程度)をリノール酸に置き換えた場合、
全死因死亡、心血管死亡、冠疾患死亡リスクが上昇する可能性が指摘されています。
必須栄養素(注・01)
栄養素は、食物の中に含まれているさまざまな物質のうち、
生命活動を営むため人間の身体に必要な成分であり、
タンパク質、脂質、糖質、ビタミン、ミネラルに分類されます。
A・身体をつくる=たんぱく質
タンパク質は身体をつくる筋肉、内臓、皮膚、血液など身体の主要な構成成分。
車に例えると、ボディやエンジンの材料となります。
このボディがしっかりしていないと、車は速く走れないように、
身体の組織をつくる大切な栄養素です。
タンパク質を構成するアミノ酸は20種類あり、
そのうちの9種類は体内で合成できないため必須アミノ酸と呼ばれています。
そのため、必須アミノ酸は食事から補う必要があります。
B・力や熱になる=糖質・脂質
糖質・脂質は摂り過ぎると肥満につながりますが、
少量でも多くのエネルギーを得ることができる
効率の良いエネルギー源です(1gあたり9kcal)。
糖質は身体を動かす(運動する)エネルギー源となり、
肝臓と筋肉にグリコーゲンとして蓄えられます。
また、糖は脳の主要なエネルギーになります。
一方、食物繊維は第六の栄養素とも呼ばれ、
ヒトの消化酵素で分解されない食物中の難消化性成分であり、
おなかの善玉菌を増やし腸内細菌のバランスを整えるなど身体に有益な成分です。
脂質は肉類の脂身、食用油脂類、糖質は、穀類、
イモ類、砂糖類、果物類に多く含まれます。
C・身体の調子を整える=ビタミン・ミネラル
ビタミン・ミネラルはエネルギーにはなりませんが、タンパク質、脂質、
糖質の分解や合成を助ける働きを持ち、健康維持、
体調管理には欠かせない栄養素です。
ビタミンは、体内ではほとんど合成ができず、
不足すると欠乏症となるおそれがある有機化合物(炭素を含む化合物)の総称で、
脂溶性と水溶性の2つに分けられます。
脂溶性ビタミン(A,D,E,K)は油脂に溶けやすく、
大量に摂取すると過剰症になる可能性があります。
一方、水溶性ビタミン(B群,C)は水に溶けやすいため
過剰症の心配がほとんどありません。
ビタミンは野菜、果物に多く含まれます。
ミネラルは、無機質ともいい、ヒトの身体を構成する元素から
酸素・炭素・水素・窒素を除いたものの総称です。
ヒトの身体に必要なミネラルはカルシウム、鉄、ナトリウムなど16種類あり、
野菜、果物、海藻、乳・乳製品に多く含まれます。