ターメリックは、生姜科の植物の根茎です。
商品として出回っているのは、乾燥後に粉砕されたパウダー状のものが一般的。
色は鮮やかな黄色をしています。
カレー料理の黄色もこのターメリックからきているものです。
ターメリックの原産地は、インドなどの熱帯アジア。
「インドのサフラン」とも呼ばれています。
多くのスパイスをブレンドする際は、それらの仲を取り持つ働きをするため、
インド料理においては欠かせないスパイスとも言われています。
ターメリックは、様々な料理の風味づけだけでなく、
宗教儀礼の必須アイテムともされていたそう。
また、歴史の中で、直接皮膚に塗付して、湿疹や創傷治癒にも使われてきました。
ーメリックの和名は、「ウコン」。
そのため、ターメリックとウコンは「同じ」ですが、
厳密に言えば「違う」場合もあります。
ウコンは、世界に様々な種類がありますが、代表的な2種類はこちら。
ターメリックは一般的に「秋ウコン」のことを指します。
ターメリックに含まれる成分の中で、最も注目されているものが「クルクミン」。
クルクミンは、ポリフェノールの一種であり、
ターメリックの中でも主となる有効成分です。
クルクミンは、強い抗酸化性・抗炎症性を有しています。
これらの作用には、シワやシミ予防となる
アンチエイジング効果・消化不良の改善・肝機能の改善が期待されるため、
美容・健康に効果的と言われています。
有効成分クルクミンが含まれたターメリック。
このさらなる効果については現在も研究途中です。
記憶力向上・血糖値レベルの低下・気分を高める効果があるのではないか?!
とも期待されています。
これからの研究で、新たな効能が増えることに期待したいです。
奈良先端科学技術大学院大学(学長:横矢直和)
先端科学技術研究科 バイオサイエンス領域 腫瘍細胞生物学研究室の
加藤順也教授はインドネシア ガジャマダ大学薬学部 発癌予防研究センター、
長浜バイオ大学 バイオサイエンス学部、
本学 情報科学領域、物質創成科学領域との共同研究により、
クルクミンの60倍以上の抗腫瘍効果を持つ化合物を開発しました。
クルクミンはインドネシア料理やインドのアーユルヴェーダ医療で用いられる
スパイスのターメリックの主成分で様々な効能があり抗がん効果も報告されています。
クルクミンの抗がん作用は副作用が極めて少ないため有望視されているのですが、
抗がん剤として作用するには大量投与が必要なため実用には不向きとされてきました。
★副作用と注意点
カラダに良いターメリックですが、
大量摂取はカラダに不調をきたす可能性があります。
ターメリックは、多くの胃酸を産出するように胃を刺激するため、
摂りすぎると胃が炎症を起こし、調子を悪くすることもあると言われています。
また、肝臓障害がある人や妊娠中の方には、特に刺激となりうるスパイスのため、
摂取を控えた方が良いでしょう。
このように、カラダに合う合わないもあるので、
注意して適度に料理に取り入れてみてください。
美容・健康効果を期待できるターメリック。
おうちの常備スパイスの1つとして加える価値がありそうです。
カレー以外にも色々な食材と合わせて試してみてはいかがでしょうか。