全粒粉とは、小麦の粉を表皮も含めてすべて挽いたもの。
読み方は「ぜんりゅうふん」で、
英語では”whole wheat flour”と呼ばれます。
実は、一般的な白い小麦粉は小麦の「胚乳」部分だけを挽いたもの。
玄米と白米の違いを思い浮かべていただくとわかりやすいかもしれません。
糖質がメインの栄養である「胚乳」と違い、
芽が成長していくための大切な栄養分をもっている「胚芽」や、
食物繊維である「ふすま」などには、タンパク質やビタミン、ミネラルなど、
人の身体に必要な栄養がたくさん含まれています。
そうした栄養をまるごと摂れるのが全粒粉。
日本では一般的ではありませんが、アメリカでは心臓病や歯周病、
特定のガンのリスクを低くしたり、糖尿病をコントロールしたりする、
さらには喘息や炎症性疾患のリスクを低下させるなどとして、
米国農務省や米国心臓協会から推奨されている食材なのです。
全粒粉の特徴
全粒粉 小麦の粒(「ふすま」「胚乳」「胚芽」)をまるごと挽いたもの
・薄力粉、強力粉より栄養価が高い
一口に「全粒粉」といっても小麦の品種によって、
薄力粉タイプの全粒粉と強力粉タイプの全粒粉があります。
そのため、全粒粉のグルテン含有量については一概にいえませんが、
一般的な薄力粉や強力粉よりは全粒粉の方がグルテンが少なくなっています。
全粒粉100%のパンは、その他のパンと比較してカロリー、糖質が最も少なく、
食物繊維も最も多いという結果になりました。
もちろん、続けるためには味や食感、作りやすさも大切な要素です。
個人の好みや希望によって、おすすめのパンも変わってきます。
例えば白パンを他のパンに置き換えたい場合、
美味しさ重視の方は… 胚芽パン、全粒粉ブレンドパンがおすすめです。
血糖値が気になる人は… 全粒粉100%パン、ふすまパンがおすすめです。
ダイエットしたい人には… 全粒粉100%パンがおすすめです。
タンパク質やビタミンを摂りたい方は… 胚芽パン、全粒粉100%パンがおすすめです。
好みに合わせて選んでみてください。
全粒粉100%のパンは、糖質もカロリーも控えめなことがわかりました。
ここまででもダイエットに効果がありそうですが、
さらに重要なのは食物繊維の豊富さ。
食物繊維が豊富だと血糖値が急激に上がりづらく、
結果として太りやすくなるホルモンの分泌を抑えて
太りにくくしてくれる効果があるのです。
実際に、通常の小麦粉のパンと
小麦全粒粉のパンとを小麦粉以外の要素を同条件にして比較した結果、
それぞれのgi値(血糖値の上がりやすさを示す数値)が次のように異なったそうです。