日本人ならば誰でも知っている西欧の言葉に
「人はパンだけで生きるものではない」があります。
マタイによる福音書
4:4 イエスはお答えになった。「『人はパンだけで生きるものではない。
神の口から出る一つ一つの言葉で生きる』/と書いてある。」
まさに「人はパンだけで生きるものではない」のです。
しかし、皮肉なことに「パンが原因で死ぬ」のも事実です。
最近の生活習慣病の80%は、何と「食べ過ぎ」であり、
まさに「パンを満たし過ぎて死んでしまう」ということなのです。
そのことに警鐘を鳴らし、ファスティングを世界に定着させてきたのが修道院でした。
またそのことを知り抜いていたのが、
カトリックの修道士たちでした。
そして修道士たちは明確にファスティングこそ貪欲な食欲時代の只中で、
「断念」と「節度」を修道院の会則に定め、それに従ってきたのです。
サンテグジュペリ(アントワーヌ・ド・サン=テグジュペ1900~1944は、
スイスのフリブールにある聖ヨハネ学院では文学を学びましたフランスの作家です。
『星の王子さま』『夜間飛行』などの大ベストセラー作を世に送り出し、
日本でも「星の王子さまミュージアム」が建てられるなど、
現在でも読者を魅了し続けています。)は、こう語っています。
「人は冷蔵庫、政治、経済、クロースワードパズル(現代ではコンピューターゲーム)
などでは生きられないのだ。
詩や色彩、愛がなければ生きられない」と。
彼は自分の内面に修道士的なものを抱えた作家だったのです。
そしてファスティングすると私たちの体には何が創造されていくのでしょうか。
私たちの体の細胞のうち働いているのは半分で、
25%は合成中、残りの25%は、病気か、排泄しなければならないものであり、
ファスティングはその残り25%の体の細胞に友好的に働くのです。
そしてドイツのファスティング専門の医師が語っているのですが、
「病気になっている細胞は消え、健康な細胞だけが残るのだ」と。
また、そして「ファスティングをする人は、
現在の自分自身を乗り越えて成長しようとしている。
もし、彼が日常の習慣を超えたものに触れたいという憧れをもたなければ、
安易で月並みな日常に埋没したまま、美や物の純粋さに何一つ理解しないまま、
生きていくことになるだろう」といいます。
まさにその通りで、藤樹の宿にリフレッシュで来会とか
断食体験をしてみたいという方が多いのは、
ファスティングに対して
そのような期待感を持っている方も多くなってきたのだといえます。
しかし、漠然とした憧れでは十分にファスティングを通して、
得ることはできないのです。
またファスティングで何かを変えようと希望する方も増加してきています。
さらなる高みにいくことを目指すものであり、
安易なファスティングではありません。
エジプトの砂漠で始まったファスティングがかなり厳しいものでありましたが、
これは神からの啓示を本気で受けるためのものでした。
しかし、日本のファスティングはヨガが中心となっていますんで、
自力で神を体験をしようとしますが、
なので、まさに真逆のファスティングなのです。