特にひき始めは
一般のかぜと新型コロナウイルス感染症は区別がつかないと言われています。
普通のかぜは、発症から3~4日目までをピークによくなっていくのが一般的です。
新型コロナウイルス感染症は、症状が7日前後と長く続くことが多く、
その後約80%の人が自然によくなると考えられます。
症状としては熱がそれほど高くなくてもだるさが強く出たり、
一部の人では嘔吐・下痢といった症状がおこることがあります。
また、約20%の人は肺炎を合併し入院が必要となります。
さらに肺炎に進展した人の一部が重症化し、集中治療や人工呼吸が必要となります。
かぜやインフルエンザでは、肺炎等の入院を要する状態に至るのは稀なことから、
新型コロナウイルス感染症は肺炎を合併する率が高いことがわかります。
一方で、無症状であったり、
嗅覚・味覚に異常が出る人が存在していることも特徴です。
また、人によっては、症状が出て間もなく急激に悪化することもあります。
特に高齢者や基礎疾患のある人、
妊娠中の人は肺炎を合併しやすいといわれているので注意が必要です。
寒い季節になると流行するインフルエンザは、
高い熱と関節痛や筋肉痛などの全身症状が
先行する特徴がありますが、
症状だけでは新型コロナウイルス感染症との区別が難しい場合もあります。
★感染性/感染経路
③新型コロナウイルス・・感染症非常に強い/接触または飛沫感染、エアロゾル感染の可能性もあり
★症状が現れはじめる部位
①かぜ(普通感冒)・・局所(鼻やのどなどの上気道が中心)
②インフルエンザ・・局所のほか、全身症状が現れることも多い
③新型コロナウイルス・・局所のほか、全身症状が現れることも多い
★症状の現れ方
①かぜ(普通感冒)・・ゆるやか
②インフルエンザ・・急激
③新型コロナウイルス・・ゆるやかだが、急激に重症化、肺炎を合併することも多い
★発熱
①かぜ(普通感冒)・・37〜38℃程度(微熱の場合が多い)
②インフルエンザ・・高熱(38℃以上の急激な発熱)
③新型コロナウイルス・・37.5℃以上の発熱が4日以上続くことが多い
★主な体調の変化
①かぜ(普通感冒)・・くしゃみ、鼻みず、鼻づまり、せき、のどの痛みなど上気道の症状が中心
②インフルエンザ・・関節痛、筋肉痛、頭痛、悪寒などの全身症状が急激に現れる
③新型コロナウイルス・・発熱やせきなど初期症状はかぜや
インフルエンザと見分けがつきにくい。その他に頭痛や倦怠感、
食欲不振など味覚・嗅覚障害が現れることもある
★治療方法
①かぜ(普通感冒)・・痛みや不快な症状をやわらげる対症療法が中心
②インフルエンザ・・対症療法に合わせて抗インフルエンザ薬を使用する
③新型コロナウイルス・・対症療法が中心。肺炎に進展した場合は抗ウイルス薬、
血栓予防の抗凝固薬、免疫の暴走を抑えるステロイド薬を適宜使用し、
集中治療や人工呼吸器など
★治るまでの期間
①かぜ(普通感冒)・・多くは1週間程度
②インフルエンザ・・多くは1週間程度
③新型コロナウイルス・・軽症であれば5〜7日程度